夜の街角
暗闇を照らす一筋の灯り
雨上がりの石畳
裸足で踊る少女が微笑む
 
記憶の中にまだ生き続けている故郷に暮らす私は
そう、あの少女のように笑い踊り続けているのだろう
 
私は歌い、少女は踊る
しばしの間、時間を忘れ街角にいた
 
 
 
踊り終えた少女はまた花のように微笑んで
路地裏に消える
 
それからまた何時もの時間が動き出す
 
 
街灯に照らされた石畳に靴裏を濡らして
吐く息を夜風に乗せながら小さな宿に戻るだけ
 
また明日もこんな出会いがあればいい あの歌に願いを込めて眠りにつく