白いものがふる
それを雪のように錯覚するたび
寒さを感じる

何度も
何度も感じたはずの空の高さに わたしは
そのたびに様々なものを架けていた
若さも 通り過ぎるだけのはずであった感情さえも


ある日の朝、部屋の中から引きずり出したけだるさ
それも 空の下では白く輝いていた

(夏の空の青さの下でわたしの中から生み落としたお前たち)

まだ見つけられないでいるものは いくつだってうごめく
いつか生み落としたものたちも白く変えていた うんざりするほど

うんざりするほど 同じ道にいつも落としていたはずのわたしの日々!

日々のかけらが、
ひとつも整合性の無い線を保ったまま空に架かって白く光る
かつて自身を抱きながら見た光景と同じ


前兆

わたしの起こる前兆だった、と思う

コンクリート
少し照らした光にエフェクトをかけたような薄い色
全部知っていて辿るふりをしたわたしの、靴をはいた両脚
季節と変わる空